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zoom RSS Vol.18 師僧の遺言

<<   作成日時 : 2012/09/22 12:31   >>

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師僧の遺言
(平岡 宏一先生 法話 18/19)


前回分を読む


師匠をインドへ連れて帰ったその日は、
ガンデン寺いうお寺で6年に一回の大法要の日でした。

画像


大法要をやってる周りを僕と師匠とパァーと周ってね。

で、夜、
その法要をやってたベンチに二人で座って、
師匠が僕に言うんですよ

「宏一さん、
 来世、日本人に生まれてこようとか、
 チベット人に生まれてこようとか、
 そんなこと思わなくていい。
 だけど、来世もまた、
 今世と同様、仏法にご縁があるように、
 二人で祈ろう」って。

二人で祈りました。

それが、師匠と過ごした最後の晩でした。

最後の治療法があるって言ったけど、
師匠も助かれへんって思ってたね。

結局、インドに残りはるってことに決まって、
すごい悲しかったけど、
師匠をおいて帰りました。

亡くなる日に、師匠は主な弟子を6人呼んで、
遺言されたんですね。

まずね、
自分の枕経をこれこれにしてくれと言ってね。

そして、
チベットでは死んだら、
菩薩の冠をつけたり、装束をつけたりするんですけど、

「それは一切いらん。
 あんなもんは自分の瞑想でするもんや」と。

それから、

「私が死んだ後、
 私のために仏塔を造ることもあってはならん。
 自分には、いつも拝んでる仏さんがあるから、
 それで十分や。
 ほかの坊さんが文句言ったら、
 私の遺言やと言ってくれ」と。

唯一の心配はお兄さんのことだったので、

「オマエたちが私に感謝していると思うのなら、
 私を大切にしたように、
 兄さんを気にかけてやってくれ」

と言ったんですね。

それで、僕のことやね。

世話になって喜んでたって、
僕らに御礼を言っておいてくれって言ったそうです。

チベット人は生まれ変わりを信じているから、
弟子が

「必ず生まれ変わって来てください!」

って言ったら、

「オマエたちが必要とするならば、
 私の生まれ変わりをの見つけてくれ」

と言ったそうです。

そして、その晩、師匠は、
また弟子を呼んで、
今度は

「袈裟を掛けてくれ」

と言うんです。

弟子は、もう死に装束やと思ったからね

「そんな縁起悪いことできません」

って言うんですよ。

そやけど、先生はね

「それは違う」と。

「私は世八法で言っているのではない。
 お釈迦様の後に続く比丘として生きたこの生涯に関して
 自分にはなんの恥じることもない。
 その誇りを持って逝きたい。
 だから、すぐに袈裟を掛けてくれ」

と言ったそうです。

そして、
袈裟を掛けたら、
すぐ、
静かに逝ったそうです。


<つづく>

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第24回 一日修行体験会(平成23年8月7日) 法話 
清風学園 校長 平岡 宏一先生  (18/19)

⇒続き『夢の中の師僧』 (19/19)を読む

⇒平岡宏一先生 法話 INDEXページ


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